【資格取得】電験1種・2種と技術士(電気電子部門)の二次試験問題の違い

スポンサーリンク
電気主任技術者(第1種、2種、3種)

前の記事で、「 【資格取得】電験1種・2種と技術士(電気電子部門)の制度上の違い」と、「 【資格取得】電験1種・2種と技術士(電気電子部門)の一次試験問題の違い」を解説しました。 今回は、「 【資格取得】電験1種・2種と技術士(電気電子部門)の二次試験問題の違い」について解説します。  

<電験と技術士の二次次試験の違い>

二次試験は、いずれも記述式試験ですが、試験科目は全く違うため以下に紹介します。なお、いずれも科目合格制度はありません。

1.電験1種・2種の二次試験

「電力・管理」と「機械・制御」の2科目あります。  

(1)電力・管理

 出題範囲は、「発変電所の設計および運転」、「送電線路の設計および運転」、「配電線路の設計および運転」、「電気施設管理」の4項目から6問出題され、4問選択し解答します。6割以上の点数を取るには、最低でも2問正答し、それ以外の2問で部分点を貰うことで、合格ラインに届きます。

  (2)機械・制御

出題範囲は、「電気機器」、「パワーエレクトロ二クス」、「自動制御・メカトロニクス」の3項目から4問出題され、2問選択し解答します。6割以上の点数を取るには、最低でも1問正答し、それ以外の1問で部分点を貰うことで、合格ラインに届きます。
「電力・管理」と違い、項目毎の出題数は、ほぼ決まっていて「電気機器」から2問、「パワーエレクトロニクス」から1問、「自動制御・メカトロニクス」から1問、それぞれ出題されています。
「自動制御・メカトロニクス」については、フィードバック制御系の伝達関数の問題が毎年のように出題されています。得意な方は、伝達関数の問題で半分の点数を稼ぐのが戦法となります。  

2.技術士(電気電子部門)の二次試験

 以下に、日本技術士会のホームページ掲載の「2019年度 技術士試験の概要について」(1)第二次試験;試験方法の新旧対照表 より  

(1)Ⅰ 必須科目

「技術部門」全般にわたる専門知識,応用能力,問題解決能力及び課題遂行能力に関するもの ⇒2問程度、出題され、1問選択し解答します。合格ラインは、6割以上です。  

(2)Ⅱ 選択科目

Ⅱ-1.「選択科目」についての専門知識に関するもの⇒2問程度、出題され、1問選択し解答する。
Ⅱ-2.「選択科目」についての応用能力に関するもの⇒2問程度、出題され、1問選択し解答する。
なお、点数配分は、Ⅱ‐1が10点、Ⅱ‐2が20点の計30点です。  

(3)Ⅲ 選択科目

「選択科目」についての問題解決能力及び課題遂行能力に関するもの ⇒2問程度、出題され、1問選択し解答します。なお、点数配分は、Ⅲが30点です。  

選択科目の合格ラインは、Ⅱ‐1、Ⅱ‐2、Ⅲの点数の合計が6割以上、つまり36点以上です。  

3.二次試験の違いのまとめ<分析結果>

・電験1種・2種の二次試験は、計算問題と論述問題が半々程度であるのに対して、技術士(電気電子部門)の二次試験は、全てが論述問題であります。  

・論述問題については、電験1種・2種の二次試験で出題される論述問題は専門知識を問う問題であるのに対して、技術士(電気電子部門)は、専門知識,応用能力,問題解決能力及び課題遂行能力を問う問題である。これは、電験が設置義務資格であり、技術基準通りに仕事をすることを求めているのに対して、技術士は、専門知識や応用能力を駆使して問題解決にあたる技術コンサルティングが求められている違いによるものです。

・技術士(電気電子部門)の選択科目として「電力・エネルギーシステム」、「電気応用」、「電子応用」、「情報通信」、「電気設備」の5つがあります。そのうち専門知識の範囲が電験に比較的近いのが「電力・エネルギーシステム」・「電気設備」、中間が「電気応用」、遠いのが「電子応用」・「情報通信」となります。

・電験1種・2種の二次試験「電力・管理」の論述問題と、技術士(電気電子部門)の科目「電力・エネルギーシステム」又は「電気設備」のⅡ選択科目のⅡ‐1専門知識問題が、類似しています。それ以外は、全く別問題だと認識していただいた方が無難です。  

・お互いに試験時間が足りなくなるリスクがある試験問題ですが、技術士(電気電子部門)二次試験問題は、記述量が半端なく多すぎるために、腱鞘炎(けんしょうえん)になり、手と腕が試験途中で動かなくなるリスクがあります。

 以上、電験1種・2種と技術士(電気電子部門)では、一次試験の専門科目は、試験内容が重複していましたが、二次試験は、お互いに試験の出題形式が全く別試験の内容となります。但し、電験1種・2種と技術士(電気電子部門)の二次試験は、お互いに難関資格であるという点では一致しています。  

関連記事リンク1: 【資格取得】電験1種・2種と技術士(電気電子部門)の制度上の違い  

関連記事リンク2: 【資格取得】電験1種・2種と技術士(電気電子部門)の一次試験問題の違い

関連記事リンク3(まとめ記事): 【電験直前対策】総集編(電験3種、電験1種・2種一次試験対策) ~受験者の皆さんへエールを送る~

関連記事リンク4: 【技術士二次試験直前対策】 技術士二次筆記試験の腱鞘炎(けんしょうえん)対策 ~2019年度から試験制度の見直しで記述量が増えています!~  

関連記事リンク5(まとめ記事): 【技術士二次試験直前対策】総集編(筆記試験対策) ~受験者の皆さんへエールを送る~

厳選まとめ記事リンク: 【100記事投稿記念】筆者が選ぶ厳選21記事

以上

<書籍等の紹介>

電験二種完全攻略 二次試験対応(改訂2版) 過去問240問を体系的に学ぶ [ 不動 弘幸 ]

戦術で覚える!電験2種二次試験計算問題【電子書籍】[ 野村浩司 ]

キーワードで覚える!電験2種二次試験論説問題【電子書籍】[ 植田福広 ]

電験2種二次試験標準解答集 2019年版 [ 電気書院 ]

わかりやすい!電験二種二次試験合格テキスト (国家・資格シリーズ) [ 若月輝彦 ]

電験1種10年間模範解答集 第3版 [ 電験問題研究会 ]

電験1種模範解答集 2019年版 [ 電気書院 ]

技術士第二次試験「口頭試験」 受験必修ガイド(第5版)<2019年試験改正対応> [ 杉内 正弘 福田 遵 ]

技術士第二次「筆記試験」「口答試験」合格必携アドバイス 第2版 先輩合格者が合格するための秘訣を親身に解説!<2019年度改正対応> [ Net-P.E.Jp編 ]

技術士第二次試験合格者たちの勉強法/匠習作【合計3000円以上で送料無料】

新・世の中を元気にする 技術士を目指せ [ 本田 潔 ]

技術士第二次試験「総合技術監理部門」攻略テキスト(平成25年度試験改正対応!) [ 5 Doors’ ]

技術士第二次試験「総合技術監理部門」標準テキスト<技術体系と傾向対策> [ 福田 遵 ]

<通信講座の紹介>

かつて私が受講し合格できた「挑戦!電験二種受験合格講座」を初め、電験3種、電工1・2種、消防設備士、危険物取扱者、1・2級土木施工管理技士など豊富なエンジニア系の通信講座を扱っています。「挑戦!電験二種受験合格講座」のテキストは、東電の方をメインとして各部門のエキスパートの方が、それぞれの専門分野を章毎に執筆しています。また、質問券に対して丁寧な回答を頂きました。貴重で密度の濃い通信講座です。↓

【ヒューマンの通信講座*『たのまな』】
全国にスクールがある『ヒューマンアカデミー』の通信講座。講座は130以上!


スタディング技術士講座
(短期間で技術士に合格!)
1.論文対策・口頭対策をマンツーマン指導
2.経験豊富な講師による二次対策オンライン講座
3.添削機能で直接講師の指導が受けられる
お試し無料講座あり
のある方は、下記をクリックして下さい↓

スタディング技術士講座

以下は、第1種および第2種 電気工事士試験専門の通信講座です。重要なポイントさえ押さえることができれば、短期で対策ができます。電気工事士のエキスパート、早川先生のライブ講義で効率的に短期合格を目指しましょう。↓

【第一種電気工事士 短期合格特別講座】

以下は、施工管理技士の国家試験専門の通信講座で、「電気工事」「管工事」「土木」「建築」「造園」「舗装」「建設機械」に関する「1級」や「2級」、及び「学科/実地」や「実地のみ」とバリエーションが豊富な独学サポートの通信講座です。↓

1級電気工事施工管理技士[独学サポート・実地論文の作成指導あり、※1級電気以外の申込み方は、スマホではなく、パソコンからクリックしてください]

以下は、電気工事士、電験3種、管工事・土木施工管理技士、危険物取扱者、衛生管理者など多数のエンジニア資格を扱う通信講座です。↓

以下は、電験3種、衛生管理者、危険物取扱者(乙4)、2級土木施工管理技士などのエンジニア資格を扱うeラーニング(インターネット学習)の通信講座です。↓

eラーニング通信講座 ゼミネット

コメント

タイトルとURLをコピーしました