【環境問題】二酸化炭素の地下貯留技術の電力消費によるCO2発生矛盾とCCSの危険性 ~CCSは本当に必要なのか~
過去記事で「【新技術】CCS技術について ~二酸化炭素(CO2)回収・貯留プロジェクトの紹介~」について、技術的な内容を紹介していました。
しかし、そもそも実際にCO2を地下に貯留する行為は、大電力を使ってまでも必要なのでしょうか。
地下貯留したCO2が地震等で噴出したらどうなるのでしょうか。
技術士、及び労働安全コンサルタントの視点で考察してみます。
1.地球誕生から現在までのCO2濃度
かつて地球が誕生した46億年前は、地上の気体の95%程度がCO2でした。
そのあと、CO2濃度は減り続け、恐竜が生きていた時代(2億3000万年前~6600万年前)のCO2濃度は、1%程度でした。(CO2濃度は現在の約20倍であり、気温も高かった。気温が今よりも高かった理由は、火山活動が活発な時代であったため)
現在は、0.04%です。恐竜時代の1/10~1/20程度に減少しています。
そういった薄いCO2濃度の状態であることをまず初めに、認識する必要があります。
2.CO2を地下に貯留するためのエネルギー消費
火力発電所や工場で焚いたガスのCO2は、濃度が高いのですが、地下に貯留する過程において、圧力をかけたり、冷やしたりして地下に押し込めるには、相当大きなエネルギーが必要となります。
CO2を地下に押しこめる電気は、今原発のほとんどを止めているため、火力発電所で発生する電力が大部分を占めており、その電力を使っている訳です。
結局CO2を地下に押しこめるために、その電力消費でCO2を発生させてどうすのか。CO2貯留施設の維持管理にも、永続的に電力を消費するため、CO2の発生に繋がります。
国民に省エネを呼びかけておきながら、CO2を地下に貯留するのに膨大な電力と国民の税金を使っている訳です。
CO2を増やした方がよいのか、減らした方がよいのかの議論がないままに、NHKや朝日新聞などの日本をダメにしたいと企んでいる報道機関が大キャンペーンを貼り、CO2の排出を悪者扱いにしているというのが実態です。
このように世間にCO2悪者キャンペーンが普及するば、国はCO2問題として税金を出しやすくなり、天下り先の研究機関を作っています。
3.現在の植物生育の環境条件
現在は、CO2濃度が非常に薄いので植物(野菜、稲、樹木など)の生育は悪い状態にあります。
人間は退化して直接CO2を食べれないので、稲がCO2を吸収し出来たお米を食べて、間接的に炭素を取り入れ生きています。
全ての生物は、CO2を直接的又は間接的に、食べて生きているといえます。
それが、現在はCO2の濃度が減少し、生物が絶滅しかかっているということを認識する必要があります。
よって、現在のCO2濃度0.04%を増やさないといけないというのが普通の考えです。
4.CO2地下貯留(CCS)の危険性
CO2の分子量は44g(←1mol当たりの重さ、C:12、O:16)であり、空気よりも遥かに重いのです。
(空気のうち窒素N2(分子量:28)が約80%、酸素O2(分子量:32)が約20%であり、合計28.8g)
地下に貯留したCO2 が地震などで地下から地表に亀裂が発生すれば、一斉に地上に噴き出してきます。
なぜ噴き出すかですが、CO2を圧送して地下に貯留しているため、地下の圧縮CO2が亀裂により膨張して洩れ出す訳です。
そのCO2は大気の上に行ってくれればいいのですが、CO2は分子量が重たい気体のため、地上を這う様に滞留します。
一番恐ろしいのは、夜中寝ている最中に、地震で亀裂が生じ、少しずつ漏れ出している状態でいると逃げることもせずに、酸欠(通常酸素21%だが、CO2の滞留で16%以下になる)で大勢の人が夜中に窒息死するのが最悪のパターンで、大勢の人が闇の中で死んでいきます。
このケースは、リスクアセスメント上で容易に推測でき、被害の影響度が最大であり、CO2地下貯留(CCS)はやってはいけないことです。
技術者倫理として、この件を地元住民に説明し、納得したうえで実施するのであれば、よいのですが、地元住民は、地下貯留のCO2が洩れ出した場合の酸欠の危険性をほとんど認識していません。
科学者や技術者の良心は、自分たちの専門知識を正確に多くの人に伝えて、多くの人が悲惨な目に合わないようにするのが技術者倫理として重要です。
CO2地下貯留は、原子力廃棄物の地下貯蔵よりも、リスクアセスメント上では、地上に洩れる可能性や大量窒息死という被害の大きさにより、遥かに危険です。
こういったことをオールドメディアが全く報道しないのは、CO2悪者キャンペーンに加担しているため、都合の悪い真実を隠すねらいがあるからです。
日本の次世代のためにも、こういった一部のお金儲けのウソがまかり通る世の中ではなく、社会全体で全うな世の中にしたいと考えて真実の情報を発信していきます。
【CO2関連記事特集】
関連記事1:【新技術】CCS技術について ~二酸化炭素(CO2)回収・貯留プロジェクトの紹介~

関連記事2:【環境問題】二酸化炭素(CO2)排出で企業に課税 ~カーボンプライシング(CP)制度巡り経済産業省で初会合~

関連記事3:【新技術】石炭地産地消 ~純国産エネルギーの釧路火力発電所が始動、CCUS技術の実証実験~

関連記事4:【環境問題】脱ガソリン車(電気自動車)は本当に必要か ~電動化へアクセルを踏む真実~

厳選記事まとめ1: 【200記事投稿記念】筆者が選ぶ厳選15記事

厳選まとめ記事2:【150記事投稿記念】筆者が選ぶ厳選15記事

厳選まとめ記事3:【100記事投稿記念】筆者が選ぶ厳選21記事

以上
コメント