【資格の活用】電気工事士と消防設備士の組合せによる相乗効果(ダブルライセンスのメリット)

電気工事士(第1種)

 

【資格の活用】電気工事士と消防設備士の組合せによる相乗効果(ダブルライセンスのメリット)

 

1.私の保有資格と資格概要

 

私は、第1種電気工事士と消防設備士(甲種第4類、乙種第7類)を保有しています。

 

消防設備士の甲種第4類は、警報設備のうち、自動火災報知設備、消防機関へ通報する火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備の工事と整備(点検)を行うことができます。

 

消防設備士の乙種第7類は、警報設備のうち、漏電火災警報器の整備(点検)を行うことができますが、工事を行うことはできません。

 

では、漏電火災警報器の工事を行えるは、誰でしょうか?

 

ちなみに甲種第7類という資格はありません。

 

漏電火災警報器の工事を行えるのは、第1種又は第2種電気工事士しか工事を行うことはできません。

 

これらを踏まえて、以下に、電気工事士及び消防設備士の仕事とダブルライセンスによるメリットを紹介します。

 

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2.電気工事士の仕事(電気工事設計・施工の専門家)

 

電気工事士は、住宅、店舗、事務所、工場、病院、公共施設など、ありとあらゆる建物において、電気設備の設計・施工を行う仕事です。

 

いわゆる資格の分類でいえば、「業務独占資格」であり、電気工事士以外は上記の工事を行うことができません。

 

具体的には、ビルなどを新築する際、外の電柱から電線を建物内に引き込んで、各部屋に配線したり、配電盤を設置したりします。

 

また、既存の建物に対しては、故障した部分を修理したり、新たな配線を追加したり、コンセントや照明、エアコンを増設したりします。

 

さらに、工事するだけでなく、大規模なビルや商業施設に常駐して、エレベータやエスカレータ、変電設備、防災設備などのメンテナンスを行うこともあります。

 

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3.消防設備士の仕事(事業場での直営作業と外部からの委託作業)

 

消防設備士は、消火器やスプリンクラー設備などの消火設備、自動火災報知設備などの警報設備、救助袋などの避難設備の設置工事、点検整備が仕事となります。

 

いわゆる資格の分類でいえば、こちらも「業務独占資格」です。

 

消防設備士には甲種と乙種、2つの種類があります。

 

甲種は消防設備の点検や整備、工事に至るまで幅広い仕事をすることが可能です。

 

一方で、乙種は消防施設の点検や整備をすることを可能にした資格であり、工事はできません。

 

主な仕事内容としては、工場やビルなど大規模な施設や建物内にある消防用の設備全般について携わることになります。

 

たとえば、消火栓やスプリンクラーの点検や整備の仕事であったり、火災報知設備のメンテナンスなどの仕事であったりします。

 

これは、工場やビルで直接働いている人が資格を持っていれば、直営作業で仕事ができますが、資格を持ち合わせていなければ、外部に委託し点検整備したり、改修工事をお願いすることになります。

 

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4.電気工事士と消防設備士の組合せによる相乗効果(ダブルライセンスのメリット)

 

電気工事士及び消防設備士は、どちらも業務独占資格であり、独占業務の範囲が広がるため、この2つを組合せることにより、以下の相乗効果が得られます。

 

(1)電気工事業務を主体とした場合

 

電気工事士として電気設備を設計・施工し、併せて、消防設備についても設計・施工を受けるケースが考えられます。

 

お客様にとっては、電気設備の設計・施行者と、消防設備の設計・施工者が別な人よりも、同じ人に任せた方が、お互いの設備の配置設計や電線接続の取合いが円滑に行われて、システム全体の品質が保証されるため不安が解消されます。

 

仕事を任せられる本人としても、自身の設計と施工の範囲が広がることでやりがいと責任を持ち、運開後の設備の点検にも携われることは、「トータルサポートビジネス」として、利益を継続できる仕組み作りに繋げることができます。

 

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(2)消防設備の点検整備業務を主体とした場合

 

消防設備の点検周期は、法令で定められており、一定規模の防火対象物(持家以外の建築物)は、6ヶ月毎の機器点検、1年毎の総合点検の点検整備が義務付けられています。

 

このため、消防設備の点検整備業務を主体とした、法人や個人事業は国内に多数存在します。

 

こういった所で働くには、乙種消防設備士の資格を持っていることは、もちろんとして、甲種消防設備士や電気工事士の資格を持ち合わせることにより、点検で不具合が見つかり、取替工事が発生する場合に、その工事を請負うことができます。いわゆる消防設備のライフサイクルを取替工事から点検整備までを一手に引き受ける「トータルサポートビジネス」として、利益を継続できる仕組み作りに繋げることができます。

 

お客様にとっては、消防設備の点検不具合箇所を知っている同じ人に工事まで任せた方が、複数の業者とのやり取りが少なくて済みますし、取替後のメンテナンスまで任せられるので、初期トラブルで何かあっても直ぐ対応して貰いやすいというメリットがあります。

 

また、電気工事士を持ち合わせていることにより、消防設備点検で立ち寄った際に、お客様から受電設備などの電気設備に関する取替やトラブル対応などの相談を持ちかけられ、業務対応の幅が広がります。

 

 

5.相乗効果(ダブルライセンスのメリット)のまとめ

 

以上のように、どちらの仕事をメインにしても、両方の資格を持ち合わせることによる相乗効果とメリットを顧客に説明し理解していただくことで、更なる仕事のオファーが増えることが期待できます。

 

以下に、今回記事の関連リンクを貼りましたので、参考にしてください。

 

関連記事リンク1: 【資格の概要】電気工事士とは ~電気工事士法による規定~

関連記事リンク2: 【資格受験全体の流れ】電気工事士の試験区分と試験の流れについて 

関連記事リンク3: 【資格の保有者講習】第1種電気工事士の定期講習 ~実施機関の比較や受講の感想~

関連記事リンク4: 【資格の受験動機】消防設備士(乙種第7類、甲種第4類)を受験した動機と取得までの概要

関連記事リンク5: 【資格の概要】消防設備士とは ~甲種と乙種の分類(違い)~

関連記事リンク6: 【資格受験全体の流れ】消防設備士の種類・申込み・試験方法 ~合格基準・難易度~

関連記事リンク7: 【資格取得】業務独占資格や名称独占資格などの資格分類について ~4つの分類~

関連記事リンク8: 【資格取得】技術系資格における業務独占資格や名称独占資格などの資格分類について

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